診療科のご案内

リハビリテーションの総合案内

ごあいさつ

当院は2017年9月、国際医療福祉大学の附属病院となりました。国際医療福祉大学は、リハビリテーション科療法士をはじめとする医療福祉専門職の養成とその地位向上を志し開学した「日本初の医療福祉の総合大学」です。「共に生きる社会」を建学の精神として、附属病院・関連施設の充実を図り、2017年4月には成田市に医学部を開設いたしました。附属病院となった今後も、経験豊かなリハビリテーション科専門医、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師などによるチーム医療・チームケアを実践し、それぞれの患者様にとって「質の高い」リハビリテーションをご提供いたします。また、さまざまな病期・病状・ご要望にも対応できるよう急性期および回復期への療養環境が整っており、在宅では訪問、デイケア、外来などにも対応し、皆様のニーズにお応えしています。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行している現状を踏まえ、さまざまな感染症に対して万全を期しており、入院患者様、外来患者様の安全はもちろん、職員の体調管理にも配慮しております。
すべての患者様にご満足いただけるリハビリテーションをご提供できますよう、スタッフ一同、これからも日々研鑚努力を積み重ねてまいる所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

久保 仁(くぼ・じん)

リハビリテーション科部長
国際医療福祉大学 病院准教授
リハビリテーション科 (脳神経リハビリテーション、リハビリテーション医学全般)

獨協医科大学卒 医学博士
前南東北第二病院神経内科・リハビリテーション科、元財団法人脳神経疾患研究所総合南東北病院神経内科(科長)、元獨協医科大学病院神経内科(外来副医長)
日本神経学会認定指導医・神経内科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リハビリテーション医学会認定臨床医、難病指定医、身体障害者福祉法指定医臨床研修指導医講習会修了、脳梗塞rt-PA適正使用講習会修了、回復期リハ病棟専従医師講習会修了

リハビリテーション科

急性期リハビリテーションについて

当院の内科、外科、整形外科に入院された患者様に対しては、身体機能を維持してより早期の退院が実現できるよう、内科的、外科的な治療にあわせて積極的なリハビリテーションを行っています。急性期リハビリテーションを徹底することで、筋萎縮、筋力低下、心肺機能低下、じょく創(床ずれ)などの合併症を予防できます。
特に、整形外科で手術を受けられた患者様、がんに対する手術(開胸開腹手術、内視鏡手術など)を受けられた患者様に対しては、術後早期から訓練を行うよう心がけています。

回復期リハビリテーション病棟

当院の回復期リハビリテーション病棟(43床)は、さまざまな疾患に対応することができ、合併症がある患者様でも受け入れることができます

リハビリテーション室

当院には常勤医として、脳神経外科専門医、神経内科専門医、整形外科専門医がそろっています。そのため、脳神経系疾患(脳梗塞、脳内出血、クモ膜下出血、頭部外傷、脊髄損傷など)、整形外科系疾患(大腿骨頚部骨折、股関節や膝関節の手術後、腰椎圧迫骨折など)には、特に広く対応することができます。また、複数の診療科の各専門医も充実しているため、循環器系疾患、呼吸器系疾患、消化器系疾患など、他臓器の合併症を持った患者様も受け入れ可能な環境が整っています。血液透析も可能です。合併症があっても安全に訓練が行えるよう院内スタッフが密に連携をとり、リハビリテーション病棟入院中に全身状態が悪化した場合でも、当院内で処置・対応が可能です。

リハビリテーションチーム

医師、療法士、看護師などからなるリハビリテーションチームが、患者様の身体機能の改善、家庭復帰、社会復帰をめざしてチーム医療・チームケアを行い、日曜日や祝祭日を含め毎日訓練を行うことができます(年間365日リハビリテーションを実践)。1日に最大で3時間(1単位20分間×9単位)の訓練が可能です。病棟内には広々とした専用の訓練室があるため、より効率的に訓練を行うことができます。自宅へ退院される患者様には、自宅での自主訓練に関する指導や相談のほか、退院後を見据えた日常生活の訓練についても力を注いでいます。また、退院後の経過観察においては、患者様のご意向に沿って地域の医療施設(かかりつけ医など)にご紹介、ご連絡も可能です。スタッフにご相談ください。

<PT 理学療法>

介助による立位訓練

ご自分のペースで歩行訓練に取り組めます

<OT 作業療法>

ドライビングシュミレータで運転再開をめざします

調理訓練の様子

<ST 言語聴覚療法>

口元の動きも見ながら言語訓練をします

嚥下(飲み込み)の訓練の様子

回復期リハビリテーション病床 入院基準

対象疾患 入院期間
脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント手術後、脳腫瘍、脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、腕神経叢損傷等の発症後もしくは手術後の状態、または義肢装着訓練を要する状態 150日
高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、重度の頸髄損傷および頭部外傷を含む多部位損傷 180日
大腿骨、骨盤、脊椎、股関節もしくは膝関節の骨折、または2肢以上の多発骨折の発症後、または手術後の状態 90日
外科手術または肺炎などの治療時の安静により廃用症候群を有しており、手術後または発症後の状態 90日
大腿骨、骨盤、脊椎、股関節または膝関節の神経、筋または人体損傷後の状態 60日
股関節または膝関節の置換術後の状態 90日

お申し込み

1 入院のお申し込み ご紹介状・看護サマリーは地域医療連携室までご提出ください。
2 ご面談・病棟見学 病棟見学をご希望の場合は、ご家族の方から地域医療連携室までご連絡ください(。ご希望の方のみ)
3 回復期リハビリテーション病棟へのご入院 〈リハビリテーション開始〉リハビリテーション計画のご説明を行うとともに、ご希望をうかがいながら、集中的なリハビリテーションを進めます。
4 退院に向けての支援 住宅の改修や介護保険の申請の支援を行うほか、ご家族に対して介助方法をご説明するなど、スムーズな退院に向けて支援します。
5 退院
6 デイケアセンター/外来/訪問リハビリテーション 個別プログラムを作成し、実生活場面での実用的・実践的な訓練を行います。病院と連携した医療サポートも充実しています。

訪問リハビリテーション

通院通所が困難な患者様や実際の生活の場で訓練を受けたい患者様に対して、療法士がご自宅を訪問し、リハビリテーションをご提供します。

※原則的に、当院から半径5Km圏内。詳細について、 また範囲外
の方で訪問リハビリを希望される方は、当院へご相談ください。

当院の療法士が患者様のご自宅を訪問し、在宅生活を送る力の維持・向上のための訓練を行います。通院通所が困難な場合でも、個々の患者様に応じた個別訓練を、実際の生活の場で受けることができます。身体活動の維持や向上を目的として、運動訓練のみならず、日常生活動作の訓練も行います。訪問の際には、必ず患者様の全身状態を確認します。患者様の身体状況が変化した場合には、当院の医師へ迅速な情報提供を行います。また、家屋改造や福祉用具設置のご提案もします。

訪問リハビリテーションセンター

通所リハビリテーション(デイケアセンター)

当院のデイケアセンターにお越しいただくことで、在宅で生活する患者様にもリハビリテーションやレクリエーションをご提供します

デイケアセンター室内

外来受診歴のない患者様、当院への入院歴のない患者様もご利用いただけます。過去に脳神経系疾患、整形外科系疾患にかかったことがない、“要支援”の高齢者の方のご利用も歓迎します。お昼にはつくりたての温かいお食事を楽しんでいただきながら、“食べにくさ”や“飲み込みにくさ”を克服するための訓練も行います。そのほか、四季折々の楽しい行事をたくさん企画しています。 また、ご希望の方は当院の小型バスによる送迎サービスをご利用いただけます。ご家族が付き添う必要はありません。リハビリテーション参加中に体調不良になった場合は、当院の常勤医師が迅速に対応します。

お問い合わせ TEL:047-320-8711(デイケア直通)

デイケアセンター

外来リハビリテーション

歩行訓練

在宅で生活する患者様に対しては、原則的にデイケアセンターもしくは訪問リハビリテーションをおすすめします。ただし、脳卒中発症後早期、複数の疾患に罹患、病状が長期的に不安定、難治性進行性の疾患(神経変性疾患など)、高次脳機能障害(失語症など)などの場合には、外来通院下でのリハビリテーション(医療保険による)を行うこともできます。外来リハビリテーションの適応の有無については、主治医もしくはリハビリテーション科に随時ご相談ください。