糖尿病・代謝・内分泌内科

糖尿病・代謝・内分泌内科

こんにちわ。私は、この2月から内科病棟で勤務となった看護師の飯田です。今回第17回のリレーコラムの担当になりました。今回は、糖尿病と共に生きる(一人ひとりの病状や生活スタイルに合った「対策」を立てることによって糖尿病の「改善」が期待され、より高いQOL(充実した生活)をめざす)ために、調子が悪くなった時(シックデイ)の対応策についてお話ししたいと思います。

第17回  シックデイとは

糖尿病の方は、ウィルスなどに対する抵抗力が低下しているため、さまざまな感染症にかかりやすいと言われています。
糖尿病の方が、感染症にかかり、熱が出る・下痢をする・吐く、また食欲不振によって、食事ができないときのことを『シックデイ』(体調の悪い日)と言います。
かぜや発熱、腹痛、吐き気、下痢など、なにかの病気にかかると、それはすべてからだにとって負担(ストレス)となります。そんなとき、からだの中ではストレスホルモンが分泌され、異常事態に対処しようとします。
しかしストレスホルモンは、血糖値を上げる作用があるので糖尿病の患者さんの場合、いつもどおりに生活していたとしても血糖値が高くなります。シックデイにはさらにインスリンの分泌や働きが悪くなるので、驚くほどの高血糖になることがあります。また、体調が悪いことで食事ができずに低血糖になる可能性もあり、血糖値の確認が大切です。

シックデイの時の家庭での対応の基本を『シックデイルール』といいます。
シックデイの時には、以下の対応方法を行いましょう。

シックデイルール(対応方法)
1.安静と保温につとめましょう。
2.スープなどで十分に水分を摂り、お粥やうどんなどで炭水化物をとりましょう。
3.インスリン製剤を使っている方は、決して自己判断でインスリンを中断しないようにしましょう。
4.飲み薬を使用している方は、薬の量の調整が必要な場合があります。
5.可能ならこまめに血糖自己測定をして、血糖値と病気の状態を確認しましょう。

シックデイ時、どのように対応していいか悩む場合は、病院に連絡し、主治医又は診療看護師、糖尿病認定看護師、外来看護師に相談してください。
症状、食事はどのくらいとれているか、血糖値などの情報をお伝えください。

引用文献
国立国際医療研究センター 糖尿病情報センターより